オイリュトミーとは?
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2024年8月28日
鳥山 雅代
オイリュトミスト、東京賢治シュタイナー学校高等部教師、一般社団法人日本シュタイナー学校協会副代表理事
目次
オイリュトミー芸術の産声
今から113年前1911年当時わずか17歳のローリーはルドルフ•シュタイナーの考えに深く賛同した母親に勧められ、シュタイナーのもとでオイリュトミー指導を受けました。オイリュトミー芸術の産声が上がった瞬間です。
シュタイナー教育の中のオイリュトミー
シュタイナーは人生の中で常に人間という存在の命の営みに目を向けてきました。それは人間の中に営まれる生命力が人生の中で思考の力に変わっていくという考えです。この考えから彼はシュタイナー教育を発展させていきました。それはどの人間も年齢によって生命力が変化していくという教えです。人間の人生を植物に例えると、種の時期があり、根っ子の時期があり、そして葉っぱが育つ時期があり、茎が育つ時期があり、そしてその繰り返しの中で、最終的に美しい花が咲く時期があり、そして豊かな実を実らす時期があるということです。ルドルフ・シュタイナーは、人間の人生の種の時期、根っこの時期、葉っぱの時期、そして開花や実りの時期にそれぞれに違う課題を与えました。ここからシュタイナー教育のカリキュラムが生まれます。そして何よりも彼にとって大切だったのは、オイリュトミーを子どもたちが学ぶということでした。それは子どもの全人生を健康なものにすると、強い確信を持って伝えています。
生命力を表現する芸術
私たち人間の中には生命力があります。この生命力を通して人間は成長していきます。この力は怪我をしたらかさぶたを作り、病気になったら回復する私たちの中の尊い力です。そしてオイリュトミーはまさに動きとともにその生命力を表現する芸術なのです。その生命力は、言葉の中に、そして音楽の中に様々な形を通して現れてきます。さらに人間はこのオイリュトミーをすることで、自分の中に営まれている生命力をさらにたくさん生み出すのです。私たちの生命を維持する生命力以上に生命力が豊かに生産されます。そしてそのたくさん生み出された生命力は再び私たちの体に作用します。そうです。私たちは通常よりもオイリュトミーをすることでより生き生きとした力を内包するのです。生命力は生産力であり、想像力へと進化していきます。この行いの中で、私たち人間は創造性を持った人間へと成長していくのです。これがオイリュトミー芸術が育ちゆく子どもの成長に、何よりも必要な大きな背景の1つです。
しかもとても素晴らしいことにオイリュトミー芸術の舞台を鑑賞する観客にも、舞台の上で生み出された生命力が打ち寄せる波のように伝わってきます。すると見ているものも、この舞台を通して生き生きと健康になっていくのです。
ドヴォルザーク-対極の人生経験から描かれたもの
今回はドヴォルザークという自分の故郷のチェコを愛しそして全く新しい国アメリカにわたり、その対極の人生経験から未来の理想的な人類の姿を音楽を通して描いた「交響曲新世界」のオイリュトミーの舞台です。
ドヴォルザークの素晴らしい音楽をなんとオイリュトミーで体験できる素晴らしい機会に恵まれるのです。
命の泉へ
東京公演は素晴らしい体験でした。このようなオーケストラの超大作は、ヨーロッパでもオーケストラオイリュトミーを通して見る事はほぼありません。
だからこそ、ぜひ今回のこのオイリュトミー公演に足を運び、素晴らしい体験していただきたいと思います。
この芸術がさらに100年後の未来も、教育の中で、そして社会の中でキラキラと輝く命の泉になるよう心より願うばかりです。
ぜひ皆さんをお待ちしております!
2024年9月 にもオイリュトミープロジェクト福岡公演に寄せて