オイリュトミーと楽器
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2024年8月29日
小林 裕子
オイリュトミスト、にもプロジェクト代表
目次
楽器から生まれる音楽体験
にもプロジェクトのメンバーが練習を開始した頃から今まで、私たちの一番の課題は、それぞれ違った楽器から生まれる音楽体験をどうやったら的確に、豊かに表現にまで高められることが出来るか、という事だ。
最初の数年は、全体で動く前には必ず弦、木管、金管の基礎的な動きの練習から入った。経済的な理由から、なかなかピアノ以外の楽器での練習が重ねられなかった面はあったが、それぞれに工夫し、音楽会に幾度も足を運び、担当楽器の側で音を聞いたりしながら、みな自分なりのアプローチを深めていった。
それぞれに違う「にもかかわらず」
つい先日、練習の一環で、全く動かずに(少しは動いても大丈夫!)、4楽章を練習してみた。
すると動きが抑圧された分、それぞれのオイリュトミストが心で、全身で体験していることが、その立ち姿に如実に現れたのを見ることが出来た。そしてその姿から感じたのは、ああ、それぞれの楽器から見た、体験した「新世界より」は本当にそれぞれに違うのだ、という事だった。
一つの事柄に対して、星の数ほどの見方、感じ方があるのは頭ではわかっていたが、それを目の前でまざまざと観る体験は、強烈だった。そして、「にもかかわらず」みな同じ一つの歌を熱を込めて紡いでいるのだった。オーケストラオイリュトミーからの最高の贈り物だな、と感じた時間だった。
2024年9月 にもオイリュトミープロジェクト福岡公演に寄せて