オイリュトミーとライアー
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2024年8月31日
田原 眞樹子
オイリュトミスト、オイリュトミー講師、ライアー講師
目次
特殊な楽器から皆が知る演奏楽器へ
「呼んでいる胸のどこか奥で いつも心踊る夢を見たい~」 これは皆様よくご存じのアニメーション『千と千尋の神隠し』の主題歌『いつも何度でも』の冒頭の歌詞です。木村弓さんの美しい歌声を軽やかな音色で支えているのは、ライアーという、膝に乗せ両腕で楽器を包み込むようにして演奏する竪琴です。
この映画のおかげで、ライアーという楽器が日本中に知れ渡りました。それまでは変わった形のケースを見て「それはなんですか」と道ゆく人に尋ねられ、説明に四苦八苦していましたが、『千と千尋の~』と言えば、ほとんどの方が「ああ、あの綺麗な音の出る楽器」と言ってくださるようになりました。そして日本でライアーは特殊な楽器から、普通の演奏楽器になることができました。
オイリュトミーに相応しい楽器
実はオイリュトミーとライアーは親戚のような関係です。
ライアーという楽器はシュタイナーの死後にできたものですが、オイリュトミーに相応しい楽器は何かと問われた時、生前シュタイナーはリラ(竪琴)が相応しいと答えたそうです。
実際にライアーという楽器ができると、それは療法や教育楽器として利用されることが多かったのですが、近年ライアーオリジナル曲やクラッシック曲をライアーの演奏でオイリュトミーの舞台を見ることも世界的に増えてきました。
今回にもプロジェクトの作品でもライアーが使用され、その豊かで透明な響きで特別な空間をつくりだしていました。それは、一つの旋律を聞くというよりは、ライアーの響きで一つの空間、一つの世界を創るという重要な役割を担っていました。
「双子の星」オイリュトミーとライアー
ライアーという楽器に触れる時、もちろん何の前提が無くてもその世界に親しむことはできますが、オイリュトミーを体験しながらライアーを演奏すると、ライアーの求めている世界観に近づいていくように思います。また逆にオイリュトミーをライアーの伴奏で動くと、ピアノとは違った感覚を得ることでしょう。これは単に目先の変わった楽器で動くということより、オイリュトミーにとってはるかに重大な、決定的な体験になることでしょう。
オイリュトミーとライアーの両方を体験している人が嬉しそうに、そっと言いました。
「オイリュトミーとライアーは『双子の星』です」と。
2024年9月 にもオイリュトミープロジェクト福岡公演に寄せて